2010年12月9日木曜日

僕がいたい場所ってどこだろう?

  
生まれも育ちも、服のセンスとか、目指すものとか、そういうのが全く異なる人たちが、一緒になってなにか一つのものに打ち込む。そして、想いをカタチにする。そんなことができたらいいな。


それは、先週の水曜日、友達のライブに行ったときに思ったこと。
そいつとは、藝大の学生団体で知り合って(いや、僕は藝大生じゃないけど)浅草で「邦楽ミュージカル」という舞台を一緒に作った仲だった。


ライブの内容は、詩人の詩にメロディをつけて、演奏したり、歌を歌ったりするものだった。僕は表現力がないから、そのライブの模様をうまくは伝えられないけど、僕が一番感じたことは、その音楽の良さよりも、そこにいた歌手のかわいさよりも、その場にいられたことに対する「うれしさ」と「くやしさ」だったと思う。


なんでうれしいのにくやしかったんだろう


そんなことを考えた。生まれも育ちも、服のセンスとか、目指すものとか、そういうのが違ってそうな人たちが一緒になって、ひとつのメロディを奏でる。それが、僕が目指していたものだったと感じたからだった。


邦楽(これはJPOPとかではなく、長唄とか三味線とか昔の和楽器のこと)と洋楽と建築と声楽と。いろんなものを合わせて、舞台をつくろうとしたことがある。でも、あんまりうまくいかなかった。


いまだって、いろんなひとと広告考えたり、イベント作ったり、そういうことを時間を見つけてやっている。


つまるところ、僕がやりたいのは、職業とか、考え方とか、歩んできた道とか、そういうのがぜんぜん違う人達と、なんかひとつのものをつくりたいってことなんだなって。そのライブを聞きながら感じたのだ。


それは、一歩間違えると、ただの居場所と化して、ひとが集まるだけの生ぬるい空間になってしまうし、別の一歩を間違えると、意見の対立で喧嘩別れしてしまう。そういうのを何度となく繰り返してきた。僕はまだ、そういう空間を作れたことがない。


世界には、文明の十字路と言われるような場所、異種の文化が衝突して新しい文化を生み出す発火点となる場所がある。そうやって分野と分野がぶつかって、イノベーションが起きる。異なる分野が出会う場所のことを、「交差点」と呼ぶ。


そう言っていたのは、『メディチ・インパクト』の著者、フランス・ヨハンソン。
邦楽ミュージカルを作り始めた頃から、その本を片手に、いろんなことを考えて、いろんなことを試してきた。でも、結局はだめだった。


だから、あの日、その交差点を目の前にした自分は、そんな空間があることを直に感じられたうれしさと、自分がその中に、その中心にいられなかったことをくやしく思った。


すべてがバラバラ(っぽくみえる)人たちが、互いにやりたいことをぶつけ、意見を出し合ってるだろうその瞬間を想像すると、僕はとてもうらやましくなったんだ。


陰も形も、色も奏でる音もぜんぜん違う人達が、こうして同じ空間で同じものを目指して頑張っている姿をみせられて、まるで映画の世界にいるようですごく幸せな時間だった。


僕はまだ、人の言葉を受け入れるだけの柔軟さ」も「自分のやり方を曲げないだけの強さ」も、持ち合わせていない。


それでも、僕は、彼らのように「え?この人達ホントに一緒につくってるの?」っていうくらいバラバラそうに見えるメンツで、好きなものを好きなだけ作れる、空間、仲間を作っていきたいなって思った。もちろん、それはまだ、一体どんなものなのか、一体何を作るのか全然見えてはいないけれど、見つけながら、そこに近づく努力を続けていきたいと思うんだ。


もがきながら。間違えながら。少しずつ少しずつ、僕の夢見る空間を作っていきたいなってそんなことを思った。








ってゆーくらいまじめなノリではじめてみたけれど、今後もこんなテイストでブログを続けるのか微妙。。。11月から書くと言っていたのに1ヶ月書かなかったから、とりあえず、書けることから書いたみたのだった。